
観光学部の志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
「観光」という言葉を聞くと、どんな景色が目に浮かびますか?美しい自然、活気あふれる街並み、異文化との出会い…私たちの世界は、魅力的な観光資源と、それを繋ぐ人々の情熱に満ち溢れています。もしあなたが、そんな観光の世界に深く関わり、その魅力を発信し、未来を創造していくことに情熱を感じているなら、総合型選抜はあなたの可能性を大きく広げるチャンスです。
今回の記事では、観光学部への進学を志す皆さんに向けて、総合型選抜の概要から、合否を大きく左右する「志望理由書」の書き方、そして具体的な例文と押さえておきたいポイントまで、詳しく解説していきます。あなたの熱意と可能性を最大限に引き出し、志望校合格への道を力強くサポートします!
改めて知る総合型選抜:あなたに合った入試方式とは?
まず、総合型選抜(旧AO入試)とは、学力だけでなく、皆さんの個性や意欲、将来の可能性を総合的に評価する入試方式です。大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)と皆さんの適性や興味関心が合致しているかを、書類審査や面接、小論文、プレゼンテーションなど、多様な方法で確認します。
一般選抜(旧一般入試)が学力試験の点数で合否が決まるのに対し、総合型選抜は、皆さんがこれまで培ってきた経験や学び、そして将来への明確な目標が重視されます。「自分には学力試験だけではアピールできない強みがある」「特定の分野に対する強い探求心がある」という皆さんにとって、総合型選抜はまさに最適な入試方式と言えるでしょう。
特に観光学部は、多様な背景を持つ人材を求めています。語学力、コミュニケーション能力、異文化理解力、地域への関心、企画力、ホスピタリティ精神…これらは全て、皆さんの個性として、総合型選抜で大いにアピールできる要素です。合否を左右する最重要書類!
観光学部志望理由書の書き方
総合型選抜において、最も重要な書類の一つが「志望理由書」です。観光学部への強い思いを効果的に伝え、合格を勝ち取るための書き方を、具体的なステップに沿って見ていきましょう。
1.書き始める前の準備:自己分析と徹底的な大学・学部研究
情熱的な志望理由書を書くためには、事前の準備が不可欠です。
① 自己分析を深める
- これまでの経験を振り返る: 高校生活での学び、課外活動、ボランティア活動、旅行経験など、観光分野に関心を持つきっかけとなった出来事や、そこから得られた学びを具体的に書き出してみましょう。「なぜ観光に興味を持ったのか」「どんな時に喜びを感じたか」「困難をどう乗り越えてきたか」といった問いに対する答えを探ることで、あなたの個性や価値観が明確になります。
- 自分の強み・弱みを理解する: 客観的に自己分析を行い、自分の強みやアピールポイントを見つけましょう。同時に、弱みも理解し、それをどのように克服しようとしているかを伝えることも重要です。
- 将来の目標を具体的に描く: 観光分野でどのようなことに挑戦したいのか、将来どのような人物になりたいのか、具体的な目標を明確にしましょう。単に「観光業界で働きたい」というだけでなく、「地域活性化に貢献できる観光プランナーになりたい」「持続可能な観光のあり方を研究したい」など、より具体的にすることで、大学側にあなたの熱意と目的意識が伝わります。
② 徹底的な大学・学部研究
- 大学の理念・アドミッション・ポリシーを理解する: 大学のウェブサイトや募集要項を熟読し、その大学がどのような学生を求めているのかを理解しましょう。特に、観光学部の教育目標やカリキュラム、研究分野、特色あるプログラムなどを詳しく調べ、自分の興味関心と合致する点を見つけ出すことが重要です。
- 学びたい内容を明確にする: 観光学部の中で、自分が特に興味を持っている分野(例:観光地理、観光文化、観光ビジネス、ホスピタリティ、地域観光など)を具体的に特定しましょう。なぜその分野に興味があるのか、どのようなことを学びたいのかを明確にすることで、入学後の学習意欲を示すことができます。
- 大学の環境・リソースを把握する: その大学ならではの立地、施設、研究機関、国際交流プログラム、卒業生の進路などを調べ、自分の学びたい環境が整っているかを確認しましょう。これらの情報を志望理由書に盛り込むことで、「この大学で学びたい」という強い気持ちを伝えることができます。
2.構成で差をつける!論理的で魅力的な志望理由書の作り方
自己分析と大学・学部研究を踏まえ、いよいよ志望理由書を書き始めます。
KOSSUN教育ラボでは、合格する志望理由書の「黄金律」を導き出しました。
下記の基本構成を参考に読み手にあなたの思いが伝わる、論理的で魅力的な志望理由書を作成しましょう。
【志望理由書の基本構成】
- 志の宣言
- 最初に、「私は貴学観光学部に、〇〇という理由で強く入学を志望します」のように、結論を簡潔に述べます。
- 一貫性の提示
- 具体的なエピソードを交えながら、観光分野に興味を持ったきっかけや、これまでの学びの中で特に印象に残った経験を述べます。
- 志望動機
- 大学・学部のどのような点に魅力を感じ、自分の学びたいこととどのように合致するのかを具体的に説明します。カリキュラム、研究テーマ、教授陣、施設、プログラムなどに触れると良いでしょう。
- 入学後、どのようなことを学び、どのような研究に取り組みたいのか、具体的な計画を示します。将来の目標と、大学での学びがどのように繋がっているかを説明することも重要です。
- 〆のひと押し
- 改めて、大学で学びたいという強い熱意と、将来への抱負を述べ、志望理由書を締めくくります。
【観光学部特有の視点:盛り込むべき要素】
観光学部の志望理由書では、上記の基本構成に加えて、以下の要素を意識的に盛り込むことで、より魅力的な内容にすることができます。
- 地域への関心・貢献意欲: 地元の観光資源や課題に対する関心、地域活性化への貢献意欲を示すエピソードや考えを盛り込む。
- 異文化理解への興味: 異なる文化や価値観を持つ人々との交流に対する興味や、異文化理解の重要性を認識していることを示す経験や考えを述べる。
- コミュニケーション能力・ホスピタリティ精神: 人と接することの喜びや、相手の立場に立って考えることができるといった、自身のコミュニケーション能力やホスピタリティ精神を示すエピソードを盛り込む。
- グローバルな視点: 国際的な観光動向への関心や、グローバルな視点を持って観光を捉えたいという意欲を示す。
- 主体性・探求心: 自ら課題を見つけ、主体的に学び、探求していく姿勢を示すエピソードを盛り込む。
3.例文でイメージを掴む!観光学部志望理由書
ここでは、観光学部を志望する架空の受験生「山田花子さん」の志望理由書の例文をご紹介します。
【例文:山田花子さんの志望理由書】
私は、幼い頃から国内外の旅行が好きで、様々な土地の文化や人々に触れる中で、観光が人々に与える喜びや、地域社会にもたらす経済効果に強い関心を抱くようになりました。特に、高校2年生の時に訪れた沖縄での体験が、私の観光学部への進学を強く志すきっかけとなりました。美しい自然景観はもちろんのこと、地元の方々の温かいおもてなしや、伝統文化を守りながら新しい観光の形を模索する姿勢に感銘を受け、「観光」という視点から地域を活性化させる仕事に就きたいと強く思うようになりました。
貴学観光学部では、「地域共創」をキーワードに、地域社会との連携を重視した実践的な学びを展開されていると伺い、大変魅力を感じています。特に、〇〇教授の「地域文化と観光」に関する研究や、△△ゼミの地域課題解決に向けた取り組みに強い関心があります。高校での〇〇部での活動を通して培った企画力や、ボランティア活動で得たコミュニケーション能力を活かし、地域の方々と協力しながら、その土地ならではの魅力を最大限に引き出す観光プランの企画・運営を学びたいと考えています。
入学後は、〇〇ゼミに所属し、地域文化資源を活用した新たな観光のあり方について深く研究したいと考えています。また、貴学が提供している□□大学への交換留学プログラムに参加し、海外の観光事情や異文化理解を深めたいと考えています。将来は、地域に根ざした観光プランナーとして、国内外からの観光客を魅了し、地域経済の活性化に貢献できる人材になりたいです。
貴学の恵まれた学習環境と、熱意ある教授陣の下で、観光に関する専門知識と実践的なスキルを習得し、私の夢を実現したいと強く願っております。
【例文から学ぶポイント】
- 具体的なエピソード: 自身の経験に基づいた具体的なエピソードを盛り込むことで、志望動機に説得力が増しています。
- 大学・学部との結びつき: 大学の特色やカリキュラム、教授の研究分野などに具体的に触れ、なぜその大学で学びたいのかを明確に示しています。
- 入学後の学習計画・目標: 入学後の具体的な学習計画や研究テーマ、将来の目標を示すことで、目的意識の高さをアピールしています。
- 自身の強みのアピール: これまでの経験を通じて培ってきた自身の強み(企画力、コミュニケーション能力など)を、観光学部の学びと結びつけてアピールしています。
- 熱意と意欲: 全体を通して、観光学部への入学を強く希望する熱意と、将来への意欲が伝わるように書かれています。
最終チェック!志望理由書を完成させるための重要ポイント
最後に、志望理由書を提出する前に必ず確認しておきたい重要なポイントをまとめました。
- 誤字脱字・文法ミスがないか: 丁寧に推敲し、誤字脱字や文法ミスがないか確認しましょう。第三者に読んでもらうのも有効です。
- 文字数制限を守っているか: 大学が指定する文字数制限を必ず守りましょう。
- 体裁が整っているか: 段落分けや改行などを適切に行い、読みやすい体裁になっているか確認しましょう。
- オリジナリティがあるか: 他の人の例文を参考にすることは大切ですが、自分の言葉で、自分の経験や考えを正直に表現しましょう。
- 大学のアドミッション・ポリシーに合致しているか: 大学が求める学生像を理解し、自分の強みや目標がそれに合致しているかを意識しましょう。
- 熱意が伝わるか: 読み手があなたの観光学部への情熱を感じられるように、熱意を込めて書きましょう。
KOSSUN教育ラボの活用
KOSSUN教育ラボは、小論文対策講座や個別指導、面接対策など、総合型選抜に特化した様々なサポートを行っています。
専門の講師があなたの個性や強みを引き出し、合格に向けて徹底的に指導します。
KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 小論文対策講座: 基礎知識の習得から応用力養成まで、段階的に小論文の書き方を学ぶことができます。
- 個別指導: 自分の課題に合わせて、講師にマンツーマンで指導を受けることができます。
- 添削指導: 実際に書いた小論文を講師に添削してもらい、改善点を見つけることができます。
- 面接対策: 面接で聞かれる可能性のある質問を想定し、練習することができます。
- 出願書類添削: 志望理由書や自己PR文など、出願に必要な書類の添削を受けることができます。
- 情報提供: 総合型選抜に関する最新情報や大学の情報を手に入れることができます。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
総合型選抜は、皆さんの個性や可能性を大学に伝える絶好のチャンスです。今回の記事を参考に、自己分析を深め、大学・学部への理解を深め、そして何よりも、あなたの「観光が好き」という熱い気持ちを志望理由書に込めてください。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
東京大学、慶應義塾大学のダブル合格者を輩出!
実力と人間性を兼備した指名の絶えない人気講師。
【略歴】学士(文学)お茶の水女子大学
群馬県出身。大学卒業後、私立高校に入職。その間、進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など高校の教育現場に押し寄せる変化にいち早く対応。
東京大学、慶應義塾大学SFCのダブル合格者を輩出するなど、最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取るほどの人気講師となっている。
趣味特技は、散歩、読書。