小論文(課題文型)対策とは?
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
大学入試において、近年注目を集めているのが「総合型選抜」です。
従来のペーパーテスト中心の選抜方法とは異なり、生徒一人ひとりの個性や能力を多角的に評価する総合型選抜は、まさにこれからの時代に求められる人材を育成するための入試制度と言えるでしょう。
本記事では、総合型選抜専門塾の教務担当者として、総合型選抜の概要、メリットに加え、多くの受験生が苦手とする「課題文型」の小論文対策について詳しく解説していきます。 総合型選抜受験を検討している生徒さん、そして保護者の皆様、ぜひ最後までお読みいただき、入試準備にお役立てください。
総合型選抜とは?
総合型選抜とは、大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)に合致した人材を選抜するための入試制度です。 学力試験だけでは測れない、受験生の個性や潜在能力を多角的に評価するのが特徴です。
具体的には、高校時代の成績、小論文、面接、プレゼンテーション、課外活動の実績など、様々な要素を総合的に判断し、合否が決まります。大学や学部・学科によって、重視する要素や選考方法は異なります。
従来の「知識・技能」を問う入試とは異なり、「思考力・判断力・表現力」といった、これからの社会で必要とされる能力を重視している点が大きな特徴です。
総合型選抜のメリット
総合型選抜には、受験生にとって多くのメリットがあります。
- 自分の個性や強みをアピールできる
- ペーパーテストでは測れない、個性や潜在能力、熱意をアピールできます。課外活動やボランティア活動、独自の研究など、高校時代に力を入れたことを評価してもらえるチャンスです。
- 多様な選考方法でチャンスが広がる
- 大学・学部・学科によって、小論文、面接、プレゼンテーションなど、様々な選考方法が用意されています。自分に合った方法で受験できる可能性が広がります。
- 早い時期に合格が決まる
- 一般選抜に比べて早い時期に合格が決まるため、精神的な余裕を持って大学入学準備に取り組めます。
- 大学とのミスマッチを防げる
- 大学側が求める学生像を事前に理解した上で受験するため、入学後のミスマッチを防ぎ、充実した大学生活を送ることに繋がります。
小論文(課題文型)とは?
総合型選抜の選考では、多くの大学で小論文が課されます。 小論文には、大きく分けて「課題文型」と「自由記述型」の2つのタイプがあります。
本記事では、「課題文型」の小論文について詳しく解説します。
課題文型とは、提示された文章(課題文)を読み、その内容に基づいて自分の考えを論述する形式です。 課題文は、論文、評論、小説、新聞記事など、様々な文章が用いられます。
課題文型では、
- 文章読解力
- 論理的思考力
- 表現力
といった能力が求められます。
課題文例
グローバル化と文化
近年の情報通信技術の急速な発展は、人々の生活様式を大きく変容させ、世界を「地球村」と呼ぶにふさわしい状況を作り出しました。情報、商品、サービス、そして人々が国境を越えて容易に移動するようになった現代において、私たちは、かつてないほど多様な文化に触れる機会を得ています。
しかし、グローバル化は文化の均質化をもたらすという懸念も存在します。世界中で同じような商品が消費され、同じような情報が共有されるようになれば、地域独自の文化や伝統は失われてしまうのでしょうか。
グローバル化は、文化の多様性を維持しつつ、相互理解を深めることができるのでしょうか。それとも、文化の均質化を進め、世界を単一文化へと導いてしまうのでしょうか。
設問例
- 課題文における「グローバル化」の功罪について、あなたの考えを述べなさい。(800字以内)
- グローバル化が文化に与える影響について、具体的な事例を挙げながら論じなさい。(800字以内)
- あなたの考える「文化の多様性」を維持するための方法について、具体的な提案を交えながら論じなさい。(800字以内)
ポイント
- この課題文は、グローバル化が文化に与える影響について、多角的な視点から考察することを求めています。
- 設問に対して、自分の意見を明確に述べ、具体的な根拠や事例を挙げて論じる必要があります。
- 文化の多様性、均質化、グローバル化のメリットとデメリットなど、課題文に関連するキーワードを理解しておくことが重要です。
補足
- 課題文の長さや内容は、大学や学部・学科によって異なります。
- 設問は、課題文の内容を理解しているか、自分の考えを論理的に表現できるかを評価するために設定されます。
- 上記の課題文と設問例はあくまでも一例であり、実際の入試では異なるテーマや形式が出題される可能性があります。
上記の課題文例を参考に、小論文対策を進めていきましょう。
課題文型小論文の対策方法
課題文型小論文で高得点を取るためには、以下のポイントを意識して対策を行いましょう。
1. 課題文を正確に読み解く
- 筆者の主張を把握する:筆者は何を伝えたいのか、文章全体のテーマや主張を正確に捉えましょう。
- 文章構成を分析する:文章はどのように構成されているのか、段落ごとの役割や論理展開を分析しましょう。
- キーワードを抽出する:文章中の重要なキーワードを意識することで、筆者の意図をより深く理解できます。
2. 自分の考えを明確にする
- 課題文への意見をまとめる:課題文に対して、賛成なのか反対なのか、あるいは別の意見を持っているのか、自分の立場を明確にしましょう。
- 具体的な根拠を挙げる:自分の意見を裏付ける具体的な根拠を示すことが重要です。自身の経験、学んだ知識、時事問題などを活用しましょう。
- 論理的な構成を意識する:主張、根拠、具体例を明確に示し、説得力のある文章になるよう論理展開を組み立てましょう。
3. 表現力を磨く
- 簡潔で分かりやすい文章を書く:難しい言葉や表現を使わず、簡潔で分かりやすい文章を心がけましょう。
- 誤字脱字、句読点に注意する:誤字脱字や句読点の間違いは、採点者に悪い印象を与えてしまいます。丁寧に推敲を行いましょう。
- 字を丁寧に書く:読みやすい字で書くことは、採点者への配慮であり、内容が正しく伝わるために重要です。
4. 練習問題に取り組む
- 過去問を解く:志望大学の過去問を解き、出題傾向や自分の弱点 を把握しましょう。
- 制限時間を設ける:本番を想定し、制限時間を設けて小論文を書く練習をしましょう。
- 添削を受ける:書いた小論文を先生や家族に添削してもらい、客観的な意見を取り入れましょう。
KOSSUN教育ラボのサポート体制
総合型選抜は、選考基準が多岐に渡り、対策が難しいと感じる受験生も多いかもしれません。
KOSSUN教育ラボでは、
- 小論文指導:課題文型、自由記述型など、様々なタイプの小論文対策を、経験豊富な講師が丁寧に指導します。
- 面接対策:面接官の視点に立った実践的な指導で、自信を持って面接に臨めるようサポートします。
- 志望理由書作成指導:大学が求める学生像を理解し、効果的な志望理由書の作成を指導します。
- 情報提供:最新の入試情報や大学別の対策情報を提供します。
など、総合型選抜合格に必要なサポートを、一人ひとりの状況に合わせて提供しています。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
総合型選抜は、多様な能力や個性を評価する入試制度であり、受験生にとって大きなチャンスとなります。
小論文(課題文型)は、正確な読解力、論理的思考力、表現力を磨くことで、高得点を狙うことができます。今回は、総合型選抜におけるアドミッションポリシーの重要性について解説しました。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
西村 成道(にしむら・なるみち)
KOSSUN教育ラボ 副代表。総合型選抜(AO入試)のプロ講師として1,200名以上の塾生をサポート。特に書類選考の通過率は通算96.4%と業界トップを記録。難関大学を中心に、「評定不良」「実績なし」「文章嫌い」からの逆転合格者を毎年輩出。圧倒的な指導力と実績が受験生、保護者の間で話題となり、全国から入塾希望者が殺到している。著書、メディア出演多数。