
- 1. 神学部の志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
- 2. 神学部の志望理由書で大学が見るポイント
- 3. 神学部の志望理由書作成ステップ
- 3.1.1. 1. 自己分析を深める
- 3.1.2. 2. 大学・学部研究を徹底する
- 3.1.3. 3. 志望理由の骨子を組み立てる
- 3.1.4. 4. 構成を考え、文章を作成する
- 4. 神学部の志望理由書作成のポイント
- 5. 神学部の志望理由書 例文
- 5.1.1. 例文1:キリスト教への深い信仰と聖書研究への熱意
- 5.1.2. 例文2:多様な宗教への関心と宗教学研究への探求心
- 5.1.3. 例文3:社会福祉への関心と宗教的倫理の学びへの意欲
- 6. KOSSUN教育ラボの活用
- 7. KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 8. KOSSUN教育ラボからのメッセージ
神学部の志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
総合型選抜(旧AO入試)において、志望理由書は、あなたの宗教や信仰に対する深い関心、倫理観、そして神学への学びへの熱意を大学に伝えるための重要なツールです。現代社会における宗教の役割や意義を深く理解し、平和な共生社会の実現に貢献したいという志を持つ皆さんにとって、なぜ神学を学びたいのか、どのような問題意識や将来のビジョンを持っているのかを明確に示すことが合格への鍵となります。
この記事では、神学部の志望理由書を作成する際の重要なポイントを、具体的な例文を交えながら丁寧に解説します。あなたの信仰心と知的好奇心を効果的に表現し、大学の心に響く志望理由書を作成するために、ぜひ参考にしてください。
神学部の志望理由書で大学が見るポイント
神学部の総合型選抜において、大学は志望理由書を通して、主に以下の点に着目しています。
- 宗教や信仰に対する深い関心と探求心: 特定の宗教、あるいは宗教全般に対する強い関心を持ち、その教義、歴史、文化、社会における役割などを深く探求しようとする意欲があるか。自身の信仰体験や宗教的な背景について真摯に考察しているか。
- 倫理観と人間性: 人間の存在、生き方、社会のあり方などについて深く考察し、高い倫理観を持っているか。他者への共感力や奉仕の精神があるか。
- 知的好奇心と学問的な探求意欲: 宗教現象を単なる信仰として捉えるだけでなく、歴史学、哲学、社会学、文化人類学など、多様な学問分野からの視点を取り入れ、客観的かつ批判的に考察しようとする意欲があるか。
- 多文化理解と共生への意識: 異なる宗教や信仰を持つ人々との対話や協力を通して、平和な共生社会の実現に貢献したいという意識があるか。
- 大学・学部への理解と学びへの意欲: 大学の理念や神学部の特色、カリキュラム、研究分野(聖書学、組織神学、歴史神学、実践神学、宗教社会学、宗教学など)を理解し、自身の学びたい内容と結びつけているか。入学後、主体的に学びに取り組む意欲があるか。
- 表現力とコミュニケーション能力: 自身の信仰や宗教観、学問的な関心を、分かりやすく論理的に表現する力があるか。他者の意見を尊重し、建設的な対話を行おうとする姿勢があるか。
- 将来の展望と神学の学びの繋がり: 神学で学んだ知識や思考力を活かして、将来どのように社会に貢献したいと考えているか、具体的な目標やビジョンを持っているか。聖職者、宗教研究者、宗教教育者、国際協力、福祉活動など、幅広い進路が考えられます。
これらの要素を踏まえ、あなた自身の宗教や信仰に対する深い関心と知的好奇心を表現し、神学部で学びたいという強い意志を込めた志望理由書を作成することが重要です。
神学部の志望理由書作成ステップ
信仰心と知的好奇心をバランス良く示す説得力のある志望理由書を作成するために、以下のステップでじっくりと取り組んでいきましょう。
1. 自己分析を深める
- 宗教や信仰に対する関心を掘り下げる: 自身が所属する宗教、あるいは関心のある宗教について、どのようなきっかけで興味を持ったのか、どのような点に魅力を感じるのか、具体的な経験や学びを思い出してみましょう。
- 自身の信仰体験や宗教的背景を考察する: 自身の信仰体験(礼拝、祈り、教えとの出会いなど)や、家庭環境、地域社会における宗教的な背景について深く考察し、それが自身の価値観や考え方にどのように影響を与えてきたかを分析しましょう。
- 宗教や信仰に関する問題意識を見つける: 現代社会における宗教の役割、宗教間の対立、科学と宗教の関係、倫理的な課題など、宗教や信仰に関連する社会的な問題について、あなた自身がどのような問題意識を持っているかを明確にしましょう。
- 神学への興味関心の源泉を探る: なぜ単なる信仰としてではなく、学問としての神学を学びたいのか、そのきっかけとなった出来事や考え方の変化を振り返りましょう。
- 自身の強みと神学への適性を考える: 内省力、倫理観、共感力、多様な価値観を受け入れる力、探求心、読解力、文章力、コミュニケーション能力など、自身のどのような強みが神学部での学びに活かせると考えられるか分析しましょう。
- 将来の展望を思い描く: 神学を学ぶことで、将来どのような分野で活躍したいのか、どのような形で社会に貢献したいのか、具体的な展望を思い描いてみましょう。
2. 大学・学部研究を徹底する
- 大学の理念・特色を理解する: 大学のウェブサイトやパンフレットを熟読し、どのような教育理念を持ち、どのような特色のある教育を提供しているのかを理解しましょう。特定の宗教宗派との関係、国際的な連携、社会貢献活動などを確認しましょう。
- 神学部の学科・専攻、カリキュラム、研究分野を調べる: 神学部のウェブサイトで、どのような学科や専攻があるのか(神学科、キリスト教学科、宗教学科など)、どのような科目が開講されているのか、教員の専門分野(聖書釈義、教義史、現代神学、比較宗教など)を詳しく調べましょう。特に興味のある研究テーマや教授を見つけることが重要です。
- アドミッションポリシーを確認する: 大学がどのような学生を求めているのか、アドミッションポリシーを必ず確認し、自身の関心、信仰、学問的探求心が合致する点を見つけましょう。
- オープンキャンパスや説明会に参加する: 可能であれば、オープンキャンパスや説明会に参加し、大学の雰囲気や教員の生の声に触れることで、より具体的なイメージを持つことができます。在学生の活動や卒業生の進路なども参考にしましょう。
3. 志望理由の骨子を組み立てる
自己分析と大学・学部研究を踏まえ、以下の要素を盛り込んだ志望理由の骨子を考えましょう。
- 神学部を志望する理由(宗教や信仰への関心、倫理観、社会問題への意識、神学への興味のきっかけ)
- 大学・学部を選んだ理由(学科・専攻、カリキュラム、研究分野、教授、特色あるプログラム、理念・特色との関連性、宗派との関係性など)
- 入学後に学びたいこと(具体的な科目、研究テーマ、挑戦したい活動など)
- 自身の強みや適性(内省力、倫理観、共感力、探求心、多文化理解への意欲など)
- 将来のビジョンと神学の学びの繋がり(成し遂げたいこと、貢献したい分野など)
4. 構成を考え、文章を作成する
骨子に基づき、論理的で分かりやすい構成を考え、文章を作成します。
KOSSUN教育ラボでは、合格する志望理由書の「黄金律」を導き出しました。
下記の基本構成を参考に読み手にあなたの思いが伝わる、論理的で魅力的な志望理由書を作成しましょう。
- 志の宣言: 神学部を志望する結論を冒頭で述べ、あなたの宗教や信仰に対する最も深い関心や、神学への学びを志すに至った具体的なきっかけとなるエピソードを提示し、読み手の関心を引きつけます。
- 一貫性の提示: あなたが特定の宗教や信仰に惹かれる理由、自身の信仰体験、あるいは現代社会における宗教の役割や課題に対する問題意識などを具体的に述べます。
- 志望動機: なぜその大学・学部の神学部を選んだのか、具体的な学科・専攻、カリキュラム、注目している教授の名前とその研究テーマ、大学の理念や特色などを挙げながら、自身の学びたい内容との関連性を詳細に説明します。大学の宗派との関係性も考慮に入れると良いでしょう。入学後、どのような科目を履修し、どのような研究テーマに取り組みたいのか、具体的な計画を示します。語学学習への意欲、宗教施設でのボランティア活動、他学部との連携への関心なども積極的に述べましょう。自身のこれまでの経験や強みが、神学部での学びにどのように活かせると考えているかを述べると、説得力が増します。
- 〆のひと押し: 神学部での学びを通して、将来どのような目標を達成したいのか、学んだ知識や倫理観をどのように社会に活かしたいのか、具体的なビジョンを述べ、入学への強い決意を示すとともに、あなたの信仰心と学問への真摯な姿勢を印象づけましょう。
神学部の志望理由書作成のポイント
読み手の心を捉え、高評価を得るための志望理由書を作成するために、以下のポイントを意識しましょう。
- 信仰心と知的好奇心のバランス: 単なる信仰体験の告白に終始するのではなく、宗教現象を学問的に探求したいという知的好奇心を明確に示しましょう。一方で、学問的な探求だけでなく、自身の信仰や倫理観に基づいた社会貢献への意欲も示すことが重要です。
- 具体的な関心分野と研究テーマを絞り込む: 漠然とした宗教への関心だけでなく、聖書学、特定の神学思想、比較宗教、宗教社会学など、具体的な研究分野を特定し、それについて深く学びたいという意欲を伝えましょう。
- 自身の信仰体験を真摯に語る: 自身の信仰体験は、神学部を志望する上で重要な動機となります。個人的な体験を通して得た気づきや学びを、率直かつ真摯な言葉で語りましょう。ただし、独善的な表現にならないよう注意が必要です。
- 大学・学部の特色と自身の関心を結びつける: 調べた大学・神学部のカリキュラム、研究分野、教授陣の専門、大学の宗派などを具体的に 언급し、あなたの関心のある分野や研究テーマとどのように関連するのかを明確に示しましょう。特定の教授の専門分野に言及するのも効果的です。
- 多文化理解と共生への意識を示す: 現代社会における宗教の多様性を理解し、異なる信仰を持つ人々との対話や協力を通して、平和な共生社会の実現に貢献したいという意識を示すことが重要です。
- 将来の目標と学びの繋がりを具体的に示す: 神学で学んだ知識や倫理観を活かして、将来どのような分野で活躍し、社会に貢献したいのか、具体的な目標やキャリアパスを描きましょう。聖職者を目指す場合は、その宗派や活動内容についても具体的に述べると良いでしょう。
- 表現は謙虚かつ誠実に: 神聖な বিষয়を扱うため、軽率な表現は避け、謙虚で誠実な態度で記述するように心がけましょう。
- 独自性とオリジナリティを追求する: 他の受験生と似たような内容にならないよう、あなた自身のユニークな経験、視点、問題意識を深く掘り下げ、オリジナリティ溢れる志望理由書を作成しましょう。
神学部の志望理由書 例文
以下に、神学部の志望理由書の例文を3つご紹介します。これらを参考に、あなた自身の言葉で、信仰心と知的好奇心を表現したオリジナルの志望理由書を作成してください。
例文1:キリスト教への深い信仰と聖書研究への熱意
「私が〇〇大学神学部キリスト教学科を志望する理由は、幼い頃より信仰してきたキリスト教の教えに対する深い理解をさらに深め、聖書の言葉を通して神の御心を学びたいという強い願いがあるからです。日曜学校や教会での活動を通して、聖書の奥深いメッセージに触れる中で、その歴史的背景や多様な解釈についてより深く探求したいという知的好奇心を抱くようになりました。貴学科では、聖書原語の学習や聖書釈義に関する専門的な科目が充実しており、聖書の言葉を多角的に分析し、その本質に迫るための知識と方法論を習得できると確信しております。特に、〇〇教授の新約聖書研究に感銘を受けており、先生のご指導の下で、特定の福音書の解釈や初期キリスト教の歴史について研究に没頭したいと考えております。将来は、教会の牧師として、聖書のメッセージを人々に伝え、信仰生活を支えるとともに、地域社会に貢献できる存在になりたいと考えております。」
例文2:多様な宗教への関心と宗教学研究への探求心
「現代社会における宗教の多様性と、それが人々の生活や社会に与える影響について強い関心があり、〇〇大学神学部宗教学科を志望いたします。世界各地で起こる宗教に関わる出来事に触れる中で、それぞれの宗教が持つ独自の教義や文化、そして異なる宗教間の関係性について客観的に理解したいという思いが募りました。貴学科では、世界各地の多様な宗教に関する専門的な知識を幅広く学ぶことができるとともに、宗教社会学や比較宗教学といった学際的な視点から宗教現象を考察する力を養うことができるカリキュラムが用意されていると伺い、大変魅力を感じております。特に、〇〇教授の比較宗教に関するご研究に強い関心を持っており、先生のご指導の下で、異なる宗教の共通点や相違点、そして相互理解の可能性について研究を深めたいと考えております。将来は、宗教間の対話や協力促進に貢献できる研究者や教育者として、平和な共生社会の実現に寄与したいと考えております。」
例文3:社会福祉への関心と宗教的倫理の学びへの意欲
「社会における貧困や格差、孤独といった課題に対し、宗教的な倫理観に基づいた支援のあり方を深く学びたいと考え、〇〇大学神学部社会福祉学科(または関連する学科)を志望いたします。ボランティア活動や社会問題に関する学習を通して、人々の苦しみに寄り添い、共に生きる社会を築くことの重要性を痛感しました。宗教が持つ慈愛や隣人愛といった精神は、社会福祉の実践において重要な आधारとなると考えております。貴学科では、社会福祉に関する専門的な知識とともに、宗教倫理や人間理解に関する科目を学ぶことができ、人々の尊厳を守り、包括的な支援を提供できる人材を育成する環境が整っていると感じています。入学後は、〇〇教授の宗教と福祉に関する研究室で学びながら、宗教的価値観に基づいた福祉活動のあり方や、宗教団体が地域社会に果たす役割について研究を深めたいと考えております。将来は、宗教団体や福祉施設などで、人々の心と生活を支えるソーシャルワーカーとして活躍したいと考えております。」
KOSSUN教育ラボの活用
KOSSUN教育ラボは、小論文対策講座や個別指導、面接対策など、総合型選抜に特化した様々なサポートを行っています。
専門の講師があなたの個性や強みを引き出し、合格に向けて徹底的に指導します。
KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 小論文対策講座: 基礎知識の習得から応用力養成まで、段階的に小論文の書き方を学ぶことができます。
- 個別指導: 自分の課題に合わせて、講師にマンツーマンで指導を受けることができます。
- 添削指導: 実際に書いた小論文を講師に添削してもらい、改善点を見つけることができます。
- 面接対策: 面接で聞かれる可能性のある質問を想定し、練習することができます。
- 出願書類添削: 志望理由書や自己PR文など、出願に必要な書類の添削を受けることができます。
- 情報提供: 総合型選抜に関する最新情報や大学の情報を手に入れることができます。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
神学部の総合型選抜における志望理由書は、「なぜ神学を学びたいのか」「どのような宗教や信仰に関心があり、どのような問題意識を持っているのか」「大学で何を学び、将来どのように社会に貢献したいのか」を、自身の信仰体験や倫理観、学問的な関心を織り交ぜながら、真摯かつ論理的に語ることが重要です。あなた自身の内面と知的好奇心を深く掘り下げ、大学への強い思いを込めた志望理由書を作成してください。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
東京大学、慶應義塾大学のダブル合格者を輩出!
実力と人間性を兼備した指名の絶えない人気講師。
【略歴】学士(文学)お茶の水女子大学
群馬県出身。大学卒業後、私立高校に入職。その間、進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など高校の教育現場に押し寄せる変化にいち早く対応。
東京大学、慶應義塾大学SFCのダブル合格者を輩出するなど、最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取るほどの人気講師となっている。
趣味特技は、散歩、読書。