政治経済学部の志望理由書の書き方:例文と重要ポイント

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。

総合型選抜(旧AO入試)において、志望理由書は、あなたの社会に対する関心、問題意識、そして政治経済学への学びへの意欲を大学に伝えるための重要な架け橋です。複雑化する現代社会において、政治や経済の仕組みを深く理解し、より良い社会の実現に貢献したいという熱意を持つ皆さんにとって、なぜ政治経済学を学びたいのか、どのような課題意識を持っているのかを明確に示すことが合格への鍵となります。

この記事では、政治経済学部の志望理由書を作成する際の重要なポイントを、具体的な例文を交えながら丁寧に解説します。あなたの社会への熱い想いを効果的に表現し、大学の心に響く志望理由書を作成するために、ぜひ参考にしてください。

1. 政治経済学部の志望理由書で大学が見るポイント

政治経済学部の総合型選抜において、大学は志望理由書を通して、主に以下の点に着目しています。

  • 社会問題への強い関心と問題意識: 現代社会の政治、経済、社会構造におけるどのような問題に関心を持ち、その現状をどのように捉えているか。具体的な事例を交えながら、問題意識の深さと広さが示されているか。
  • 政治経済学への明確な志望動機: なぜ政治学や経済学を学びたいのか、他の社会科学分野ではなく、なぜ政治経済学という複合的な視点が必要だと考えているのか、具体的な理由が述べられているか。
  • 知的好奇心と探求心: 社会現象の背景にある理論や構造を深く理解しようとする意欲があるか。既存の知識にとらわれず、多角的な視点から考察しようとする姿勢があるか。
  • 大学・学部への理解と学びへの意欲: 大学の理念や政治経済学部の特色、カリキュラム、研究分野などを理解し、自身の学びたい内容と結びつけているか。入学後、主体的に学びに取り組む意欲があるか。
  • 論理的思考力と分析力: 社会現象や問題点を客観的に分析し、論理的に考察する力があるか。自身の考えを分かりやすく、筋道立てて説明する力があるか。
  • 将来の展望と政治経済学の学びの繋がり: 政治経済学で学んだ知識や分析力を活かして、将来どのように社会に貢献したいと考えているか、具体的な目標やキャリアビジョンを持っているか。

これらの要素を踏まえ、あなた自身の社会に対する熱意と、政治経済学部で学びたいという強い意志を込めた志望理由書を作成することが重要です。

2. 政治経済学部の志望理由書作成ステップ

説得力のある志望理由書を作成するために、以下のステップでじっくりと取り組んでいきましょう。

2.1. 自己分析を深める

  • 社会問題への関心を掘り下げる: 日常生活の中で、ニュース報道、書籍、インターネット記事などを通して、どのような社会問題に関心を持つようになったのか、具体的なきっかけや出来事を思い出してみましょう。貧困、環境問題、格差、国際紛争、民主主義のあり方など、関心のあるテーマを明確にしましょう。
  • 問題意識の具体化: 関心のある社会問題について、現状はどうなっているのか、どのような原因で起こっているのか、どのような影響が出ているのかなど、自分なりに調べ、深く考えることで、問題意識を具体化しましょう。
  • 政治・経済への興味関心の源泉を探る: 社会問題を考える中で、なぜ政治や経済の仕組みに関心を持つようになったのか、そのきっかけとなった出来事や考え方の変化を振り返りましょう。
  • 自身の強みと政治経済学への適性を考える: 論理的思考力、分析力、情報収集力、コミュニケーション能力、倫理観、探求心など、自身のどのような強みが政治経済学部での学びに活かせると考えられるか分析しましょう。
  • 将来の展望を思い描く: 政治経済学を学ぶことで、将来どのような分野で活躍したいのか、どのような形で社会に貢献したいのか、具体的な展望を思い描いてみましょう。公務員、シンクタンク研究員、国際機関職員、企業のエコノミストや政策担当、ジャーナリストなど、幅広い進路が考えられます。

2.2. 大学・学部研究を徹底する

  • 大学の理念・特色を理解する: 大学のウェブサイトやパンフレットを熟読し、どのような教育理念を持ち、どのような特色のある教育を提供しているのかを理解しましょう。
  • 政治経済学部の学科・専攻、カリキュラム、研究分野を調べる: 政治経済学部のウェブサイトで、どのような学科や専攻があるのか(政治学科、経済学科、国際政治経済学科など)、どのような科目が開講されているのか、教員の専門分野などを詳しく調べましょう。特に興味のある研究テーマや教授を見つけることが重要です。
  • アドミッションポリシーを確認する: 大学がどのような学生を求めているのか、アドミッションポリシーを必ず確認し、自身の興味関心や強みと合致する点を見つけましょう。
  • オープンキャンパスや説明会に参加する: 可能であれば、オープンキャンパスや説明会に参加し、大学の雰囲気や教員の生の声に触れることで、より具体的なイメージを持つことができます。

2.3. 志望理由の骨子を組み立てる

自己分析と大学・学部研究を踏まえ、以下の要素を盛り込んだ志望理由の骨子を考えましょう。

  1. 政治経済学部を志望する理由(社会問題への関心、政治・経済への興味のきっかけ)
  2. 大学・学部を選んだ理由(カリキュラム、研究分野、教授、理念・特色との関連性)
  3. 入学後に学びたいこと(具体的な科目、研究テーマ、取り組みたい研究など)
  4. 自身の強みや適性(政治経済学部での学びへの活かし方)
  5. 将来の展望と政治経済学の学びの繋がり

2.4. 構成を考え、文章を作成する

骨子に基づき、論理的で分かりやすい構成を考え、文章を作成します。

KOSSUN教育ラボでは、合格する志望理由書の「黄金律」を導き出しました。

  • 志の宣言: 政治経済学部を志望する結論を冒頭で述べ、関心のある社会問題や政治経済への興味を示す具体的なエピソードや問題提起を行うことで、読み手の関心を引きつけます。
  • 一貫性の提示: 社会のどのような問題に関心を持ち、なぜ政治や経済の視点からその問題を捉えたいと考えるようになったのか、具体的な経験や出来事を交えながら説明します。
  • 志望動機: なぜその大学・学部の政治経済学部を選んだのか、具体的なカリキュラム、研究分野、注目している教授の名前などを挙げながら、自身の学びたい内容との関連性を詳細に説明します。入学後、どのような科目を履修し、どのような研究テーマに取り組みたいのか、具体的な計画を示します。自身のこれまでの経験や強みが、政治経済学部での学びにどのように活かせると考えているかを述べると、説得力が増します。
  • 〆のひと押し: 政治経済学部での学びを通して、将来どのような目標を達成したいのか、学んだ知識や分析力をどのように社会に活かしたいのか、具体的な展望を述べ、入学への強い決意を示します。

3. 政治経済学部の志望理由書作成のポイント

読み手の心を捉え、高評価を得るための志望理由書を作成するために、以下のポイントを意識しましょう。

  • 「なぜ政治経済学なのか」を明確にする: 他の社会科学系の学部(法学部、社会学部など)ではなく、なぜ「政治」と「経済」を複合的に学びたいのか、その理由を深く掘り下げて説明しましょう。現代社会の複雑な課題を理解するためには、両方の視点が不可欠であるという認識を示すことが重要です。
  • 具体的な社会問題に焦点を当てる: 漠然とした関心ではなく、特定の社会問題(例:気候変動、貧富の格差、少子高齢化、国際紛争など)に焦点を当て、その問題に対するあなた自身の問題意識や現状分析、解決策への考察などを具体的に述べましょう。
  • 大学・学部の特色と自身の興味関心を結びつける: 調べた大学・学部のカリキュラム、研究分野、教授陣の専門などを具体的に 언급し、あなたの関心のある社会問題や研究テーマとどのように関連するのかを明確に示しましょう。
  • 論理的思考力と客観的な分析力をアピールする: 社会現象や問題を感情的に語るのではなく、データや客観的な情報に基づいて分析し、論理的に考察する姿勢を示しましょう。
  • 将来の目標と学びの繋がりを具体的に示す: 政治経済学で学んだ知識や分析力を活かして、将来どのような分野で活躍し、社会に貢献したいのか、具体的な目標やキャリアパスを提示しましょう。
  • 自身の経験や学びを活かす: 高校生活での活動(生徒会、ボランティア、ディベートなど)や、個人的な学習経験(新聞記事の分析、経済に関する書籍の読解など)が、政治経済学への関心を深める上でどのように影響したのかを具体的に述べると、説得力が増します。
  • 熱意と主体性を伝える: 政治経済学に対するあなたの熱い想いと、主体的に学びに取り組む意欲を文章全体から伝えましょう。
  • 独自性とオリジナリティを追求する: 他の受験生と似たような内容にならないよう、あなた自身の視点や問題意識を深く掘り下げ、オリジナリティのある志望理由書を作成しましょう。

4. 政治経済学部の志望理由書 例文

以下に、政治経済学部の志望理由書の例文を3つご紹介します。これらを参考に、あなた自身の言葉で、社会への熱意を込めたオリジナルの志望理由書を作成してください。

4.1. 例文1:格差社会への問題意識と経済学への関心

「私が〇〇大学政治経済学部経済学科を志望する理由は、現代社会における経済格差の拡大という深刻な問題に対し、経済学の理論と分析手法を用いてその構造を深く理解し、解決策を探求したいという強い思いがあるからです。高校の授業で経済学の基礎を学んだ際、限られた資源の効率的な配分や市場のメカニズムについて学ぶ中で、現在の格差問題は単なる個人の努力不足ではなく、社会全体のシステムに根深い原因があるのではないかと考えるようになりました。貴学経済学科では、計量経済学や公共経済学など、実証的な分析に基づいた専門科目が充実しており、データ分析を通して格差問題の実態を明らかにし、より公平な社会の実現に貢献できる人材になりたいと考えております。特に、〇〇教授の〇〇に関する研究に感銘を受けており、先生のご指導の下で、理論と実践を結びつけた学びを深めたいです。」

4.2. 例文2:民主主義の課題と政治学への探求心

「近年、世界各地で民主主義のあり方が問われている現状に対し、政治学の視点からその課題を深く考察し、より成熟した民主社会の実現に貢献したいと考え、〇〇大学政治経済学部政治学科を志望いたします。高校のディベート部での活動を通して、異なる意見を持つ人々と議論を重ねる中で、民主主義社会における多様な価値観の共存の難しさと重要性を痛感しました。貴学政治学科では、政治思想史や比較政治学など、歴史的、国際的な視点から政治現象を分析する科目が豊富に用意されており、民主主義の変遷や課題について多角的に学びたいと考えております。また、貴学が積極的に推進している学生の主体的な学びを促す少人数教育にも魅力を感じております。将来は、公共政策の立案に携わることで、多様な民意を反映したより良い社会システムを構築したいと考えております。」

4.3. 例文3:グローバル化と国際政治経済への関心

「グローバル化が加速する現代において、国家間の相互依存関係はますます深まっており、一国の経済や政治動向が世界全体に大きな影響を与えるようになっています。高校での国際関係の授業や、海外ニュースに触れる中で、国際政治と国際経済は密接不可分な関係にあり、両方の視点から複雑な国際問題を理解する必要性を強く感じました。〇〇大学政治経済学部国際政治経済学科では、国際政治学と国際経済学を融合的に学ぶことができるカリキュラムが用意されており、グローバルな課題に対する複合的な視点を養えると確信しております。特に、〇〇教授の〇〇に関するご研究に強い関心を持っております。入学後は、語学力の向上にも努めながら、国際的な視点を持って現代社会の課題解決に貢献できる人材を目指したいと考えております。」

KOSSUN教育ラボの活用

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KOSSUN教育ラボからのメッセージ

政治経済学部の総合型選抜における志望理由書は、「なぜ政治経済学を学びたいのか」「現代社会のどのような問題に関心があるのか」「大学で何を学び、将来どのように社会に貢献したいのか」を、具体的なエピソードや考察を交えながら、論理的にかつ情熱的に語ることが重要です。あなた自身の視点と問題意識を深く掘り下げ、大学への強い思いを込めた志望理由書を作成してください。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。