国際政治経済学部の志望理由書の書き方:例文と重要ポイント

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。

総合型選抜(旧AO入試)において、志望理由書は、あなたのグローバルな視点、国際社会への関心、そして国際政治経済学への学びへの意欲を大学に伝えるための重要な羅針盤です。複雑化する国際情勢や地球規模の課題に対し、政治と経済の両面から理解を深め、国際社会の発展に貢献したいという熱意を持つ皆さんにとって、なぜ国際政治経済学を学びたいのか、どのような問題意識を持っているのかを明確に示すことが合格への鍵となります。

この記事では、国際政治経済学部の志望理由書を作成する際の重要なポイントを、具体的な例文を交えながら丁寧に解説します。あなたのグローバルな視点と国際社会への熱い想いを効果的に表現し、大学の心に響く志望理由書を作成するために、ぜひ参考にしてください。

国際政治経済学部の志望理由書で大学が見るポイント

国際政治経済学部の総合型選抜において、大学は志望理由書を通して、主に以下の点に着目しています。

  • 国際社会への強い関心と問題意識: グローバルな視点から、現代世界の政治、経済、社会構造におけるどのような問題に関心を持ち、その現状をどのように捉えているか。具体的な事例を交えながら、問題意識の深さと広さが示されているか。
  • 国際政治経済学への明確な志望動機: なぜ国際政治学と国際経済学を複合的に学びたいのか、単なる国際関係への興味だけでなく、政治と経済の両面からのアプローチが必要だと考える理由が述べられているか。
  • グローバルな視点と多文化理解: 異なる文化、歴史、社会構造を持つ国々の相互関係や国際的な課題について、多角的な視点から考察しようとする意欲があるか。
  • 大学・学部への理解と学びへの意欲: 大学の理念や国際政治経済学部の特色、カリキュラム、研究分野(国際政治、国際経済、地域研究など)を理解し、自身の学びたい内容と結びつけているか。入学後、主体的に学びに取り組む意欲があるか。
  • 語学力とコミュニケーション能力への意識: グローバルな舞台で活躍するために必要な語学力や、多様な背景を持つ人々と円滑にコミュニケーションを取る能力に対する意識があるか。
  • 将来の展望と国際政治経済学の学びの繋がり: 国際政治経済学で学んだ知識や分析力を活かして、将来どのように国際社会に貢献したいと考えているか、具体的な目標やキャリアビジョンを持っているか。

これらの要素を踏まえ、あなた自身の国際社会への熱意と、国際政治経済学部で学びたいという強い意志を込めた志望理由書を作成することが重要です。

国際政治経済学部の志望理由書作成ステップ

説得力のある志望理由書を作成するために、以下のステップでじっくりと取り組んでいきましょう。

1.自己分析を深める

  • 国際社会への関心を掘り下げる: 日常生活の中で、国際ニュース、ドキュメンタリー、国際的な課題に関する書籍などを通して、どのような国際問題に関心を持つようになったのか、具体的なきっかけや出来事を思い出してみましょう。貧困、環境問題、紛争、貿易摩擦、人権問題、感染症のパンデミックなど、関心のあるテーマを明確にしましょう。
  • 問題意識の具体化と多角的な視点: 関心のある国際問題について、現状はどうなっているのか、どのような政治的・経済的要因が絡み合って起こっているのか、どのような影響がグローバルに及んでいるのかなど、自分なりに調べ、多角的な視点から深く考えることで、問題意識を具体化しましょう。
  • 国際政治・国際経済への興味関心の源泉を探る: 国際問題を考える中で、なぜ国家間の関係や国際機関の役割、グローバルな経済システムに関心を持つようになったのか、そのきっかけとなった出来事や考え方の変化を振り返りましょう。
  • 自身の強みと国際政治経済学への適性を考える: 語学力、コミュニケーション能力、異文化理解力、論理的思考力、分析力、情報収集力、探求心など、自身のどのような強みが国際政治経済学部での学びに活かせると考えられるか分析しましょう。
  • 将来の展望を思い描く: 国際政治経済学を学ぶことで、将来どのような分野で活躍したいのか、どのような形で国際社会に貢献したいのか、具体的な展望を思い描いてみましょう。外交官、国際機関職員、国際協力NGO/NPO職員、グローバル企業の海外事業担当、国際ジャーナリストなど、幅広い進路が考えられます。

2.大学・学部研究を徹底する

  • 大学の理念・特色を理解する: 大学のウェブサイトやパンフレットを熟読し、どのような教育理念を持ち、どのような特色のある教育を提供しているのかを理解しましょう。国際性豊かな環境、留学制度の充実度なども確認しましょう。
  • 国際政治経済学部の学科・専攻、カリキュラム、研究分野を調べる: 国際政治経済学部のウェブサイトで、どのような学科や専攻があるのか(国際政治学科、国際経済学科、国際関係学科など、学部によって名称は異なります)、どのような科目が開講されているのか、教員の専門分野(特定の地域研究、国際法、開発経済学など)を詳しく調べましょう。特に興味のある研究テーマや教授を見つけることが重要です。
  • アドミッションポリシーを確認する: 大学がどのような学生を求めているのか、アドミッションポリシーを必ず確認し、自身の興味関心や強みと合致する点を見つけましょう。
  • オープンキャンパスや説明会に参加する: 可能であれば、オープンキャンパスや説明会に参加し、大学の雰囲気や教員の生の声に触れることで、より具体的なイメージを持つことができます。

3.志望理由の骨子を組み立てる

自己分析と大学・学部研究を踏まえ、以下の要素を盛り込んだ志望理由の骨子を考えましょう。

  1. 国際政治経済学部を志望する理由(国際社会への関心、問題意識、複合的な視点の必要性)
  2. 大学・学部を選んだ理由(カリキュラム、研究分野、教授、国際性豊かな環境、留学制度など)
  3. 入学後に学びたいこと(具体的な科目、研究テーマ、語学学習への意欲、留学への希望など)
  4. 自身の強みや適性(国際政治経済学での学びへの活かし方、語学力、異文化理解力など)
  5. 将来の展望と国際政治経済学の学びの繋がり(具体的な目標、貢献したい分野など)

4.構成を考え、文章を作成する

骨子に基づき、論理的で分かりやすい構成を考え、文章を作成します。

KOSSUN教育ラボでは、合格する志望理由書の「黄金律」を導き出しました。

  • 志の宣言: 国際政治経済学部を志望する結論を冒頭で述べ、関心のある国際問題やグローバルな課題を示す具体的なエピソードや問題提起を行うことで、読み手の関心を引きつけます。
  • 一貫性の提示: 国際社会のどのような問題に関心を持ち、なぜ国際政治と国際経済の両面からのアプローチが必要だと考えるようになったのか、具体的な経験や出来事を交えながら説明します。
  • 志望動機: なぜその大学・学部の国際政治経済学部を選んだのか、具体的なカリキュラム、研究分野、注目している教授の名前、国際性豊かな学習環境、充実した留学制度などを挙げながら、自身の学びたい内容との関連性を詳細に説明します。入学後、どのような科目を履修し、どのような研究テーマに取り組みたいのか、具体的な計画を示します。語学学習への意欲や留学への希望なども積極的に述べましょう。自身のこれまでの経験や強み(語学力、異文化交流経験など)が、国際政治経済学部での学びにどのように活かせると考えているかを述べると、説得力が増します。
  • 〆のひと押し: 国際政治経済学部での学びを通して、将来どのような目標を達成したいのか、学んだ知識や分析力をどのように国際社会に活かしたいのか、具体的な展望を述べ、入学への強い決意を示します。

国際政治経済学部の志望理由書作成のポイント

読み手の心を捉え、高評価を得るための志望理由書を作成するために、以下のポイントを意識しましょう。

  • 「なぜ国際政治経済学なのか」を明確にする: 単なる国際関係への興味ではなく、なぜ政治と経済の両面からの複合的な視点が必要だと考えるのか、その理由を具体的に述べましょう。グローバルな課題の複雑性を理解するためには、両方の学問領域の知識が不可欠であるという認識を示すことが重要です。
  • 具体的な国際問題に焦点を当てる: 漠然とした国際情勢への関心ではなく、特定の国際問題(例:気候変動と国際協力、グローバルサプライチェーンの脆弱性、難民問題と国際法、新興国の経済発展と国際秩序の変化など)に焦点を当て、その問題に対するあなた自身の問題意識や現状分析、解決策への考察などを具体的に述べましょう。
  • 大学・学部の特色と自身の興味関心を結びつける: 調べた大学・学部のカリキュラム、研究分野、教授陣の専門、国際的な研究プロジェクト、留学制度などを具体的に 언급し、あなたの関心のある国際問題や研究テーマとどのように関連するのかを明確に示しましょう。
  • 語学力への意識と学習意欲を示す: グローバルな舞台で活躍するためには、高度な語学力が不可欠です。現在持っている語学力だけでなく、入学後さらにどのような言語を習得したいか、どのように語学力を向上させていきたいかという具体的な計画や意欲を示しましょう。
  • 異文化理解力や多様性への意識を示す: 留学経験や国際交流の経験があれば具体的に述べ、そこから得られた異文化理解や多様性への意識をアピールしましょう。そのような経験がない場合でも、積極的に異文化を理解しようとする姿勢や、多様な価値観を受け入れることの重要性を認識していることを示しましょう。
  • 論理的思考力と客観的な分析力をアピールする: 国際情勢や問題を感情的に語るのではなく、ニュース報道や学術的な情報に基づいて分析し、論理的に考察する姿勢を示しましょう。
  • 将来の目標と学びの繋がりを具体的に示す: 国際政治経済学で学んだ知識や分析力、語学力、異文化理解力を活かして、将来どのような分野で活躍し、国際社会に貢献したいのか、具体的な目標やキャリアパスを提示しましょう。
  • 熱意と主体性を伝える: 国際政治経済学に対するあなたの熱い想いと、主体的に学び、グローバルな課題に貢献したいという強い意志を文章全体から伝えましょう。
  • 独自性とオリジナリティを追求する: 他の受験生と似たような内容にならないよう、あなた自身の視点や問題意識を深く掘り下げ、オリジナリティのある志望理由書を作成しましょう。

国際政治経済学部の志望理由書 例文

以下に、国際政治経済学部の志望理由書の例文を3つご紹介します。これらを参考に、あなた自身の言葉で、グローバルな視点と社会への熱意を込めたオリジナルの志望理由書を作成してください。

例文1:貧困問題と国際開発経済への関心

「私が〇〇大学国際政治経済学部経済学科を志望する理由は、深刻なグローバル貧困問題に対し、経済学の視点からその構造的な原因を分析し、持続可能な開発に向けた具体的な解決策を探求したいという強い思いがあるからです。高校の授業や関連書籍を通して、先進国と発展途上国の経済格差の現状を知り、国際協力の重要性を痛感しました。貴学経済学科では、開発経済学や国際金融論など、グローバルな経済課題に特化した専門科目が充実しており、理論と実践の両面から深く学ぶことができると確信しております。特に、〇〇教授の〇〇に関するご研究に感銘を受けており、先生のご指導の下で、国際社会の持続的な発展に貢献できる人材となるべく、主体的に学びを深めたいと考えております。将来は、国際開発機関で、貧困削減や経済自立支援に携わることを目指しています。」

例文2:気候変動と国際政治・環境政策への関心

「地球温暖化をはじめとする気候変動問題は、国境を越えた地球規模の課題であり、その解決には国際的な政治協力と経済政策の連携が不可欠であると考え、〇〇大学国際政治経済学部政治学科を志望いたします。高校の環境問題に関する学習や、SDGsに関する活動を通して、気候変動がもたらす深刻な影響を目の当たりにし、この問題の解決に貢献したいという強い思いを抱くようになりました。貴学政治学科では、国際関係論や環境政策論など、地球規模の課題に対する政治的なアプローチを学ぶことができるとともに、他学部との連携による学際的な学びも可能であると伺い、大変魅力を感じております。入学後は、国際的な交渉や政策決定のプロセスについて深く学び、将来は国際的な環境NGOなどで、気候変動問題の解決に向けた政策提言や国際協力に貢献できる人材になりたいと考えております。」

例文3:地域紛争と国際平和構築への関心

「世界各地で頻発する地域紛争は、多くの人々の生活を脅かし、国際社会の安定を大きく揺るがす深刻な問題です。これらの紛争の根源には、政治的対立だけでなく、経済的な格差や資源の争奪など、複合的な要因が複雑に絡み合っていると考え、〇〇大学国際政治経済学部国際関係学科を志望いたします。貴学科では、国際政治学、国際法、地域研究などを通して、紛争の原因や構造を多角的に分析し、平和構築に向けた国際協力のあり方を深く学ぶことができると確信しております。また、貴学には多様なバックグラウンドを持つ留学生が多く在籍しており、異文化理解を深めながら共に学ぶことができる環境も魅力です。入学後は、紛争解決や平和維持に関する研究に積極的に取り組み、将来は国際連合などの国際機関で、紛争予防や平和構築の活動に貢献できる人材を目指したいと考えております。」

KOSSUN教育ラボの活用

KOSSUN教育ラボは、小論文対策講座や個別指導、面接対策など、総合型選抜に特化した様々なサポートを行っています。

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KOSSUN教育ラボのサポート体制

  • 小論文対策講座: 基礎知識の習得から応用力養成まで、段階的に小論文の書き方を学ぶことができます。
  • 個別指導: 自分の課題に合わせて、講師にマンツーマンで指導を受けることができます。
  • 添削指導: 実際に書いた小論文を講師に添削してもらい、改善点を見つけることができます。
  • 面接対策: 面接で聞かれる可能性のある質問を想定し、練習することができます。
  • 出願書類添削: 志望理由書や自己PR文など、出願に必要な書類の添削を受けることができます。
  • 情報提供: 総合型選抜に関する最新情報や大学の情報を手に入れることができます。

KOSSUN教育ラボからのメッセージ

国際政治経済学部の総合型選抜における志望理由書は、「なぜ国際政治経済学を学びたいのか」「現代世界のどのような課題に関心があるのか」「大学で何を学び、将来どのように国際社会に貢献したいのか」を、具体的なエピソードや考察を交えながら、論理的にかつ情熱的に語ることが重要です。あなた自身の視点と問題意識を深く掘り下げ、大学への強い思いと将来への明確なビジョンを込めた志望理由書を作成してください。

KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。