
都市生活学部の志望理由書の書き方:例文と重要ポイント
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当です。
私たちの日常の舞台であり、一人ひとりの生き方そのものが映し出される「都市生活」。
住まい、ファッション、食、コミュニティ、文化…それらは複雑に絡み合い、私たちの生活の質を大きく左右します。もしあなたが、そんな都市生活の可能性を追求し、より豊かで快適な未来の暮らしをデザインすることに情熱を燃やしているなら、総合型選抜はあなたの想いを大学に届け、夢を拓くための絶好のチャンスです。
今回の記事では、都市生活学部への進学を志す皆さんに向けて、総合型選抜の基本から、合否の鍵を握る「志望理由書」の書き方、具体的な例文、そして合格を勝ち取るための重要なポイントまで、徹底的に解説していきます。あなたの個性と熱意を最大限に引き出し、志望校合格への道を力強くサポートします!
改めて知る総合型選抜:あなたらしい進路選択
総合型選抜(旧AO入試)は、従来の学力試験の点数だけでは測れない、皆さんの個性、意欲、そして将来の可能性を総合的に評価する入試制度です。大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)と、皆さんのこれまでの経験、興味関心、そして将来の目標がどれだけ合致しているかを、書類審査、面接、小論文、プレゼンテーションなど、多様な方法で丁寧に評価します。
一般選抜(旧一般入試)が一律の学力で評価されるのに対し、総合型選抜は、皆さんが主体的に取り組んできた活動や、そこから得られた学び、そして将来への明確なビジョンが重視されます。「特定の分野に対する強い探求心がある」「学力以外の自分の強みを活かしたい」と考える皆さんにとって、総合型選抜はまさに自分を最大限にアピールできる入試方式と言えるでしょう。
特に都市生活学部は、多様な視点と柔軟な発想力を持つ人材を求めています。日常生活への深い観察眼、社会の変化に対する感性、デザインへの興味、コミュニケーション能力、問題解決能力、人々の暮らしをより良くしたいという温かい気持ち…これらは全て、皆さんの個性として、総合型選抜で大いにアピールできる要素となります。
合格への羅針盤!都市生活学部 志望理由書の書き方徹底解剖
総合型選抜において、志望理由書はあなたの情熱と能力を大学に伝えるための、最も重要な架け橋です。都市生活学部への強い思いを効果的に表現し、合格を掴むための具体的な書き方を、ステップごとに見ていきましょう。
1.書く前の準備:自己と大学への深い理解
魅力的な志望理由書は、徹底的な自己分析と大学研究から始まります。
① 自己分析を深く掘り下げる
- これまでの生活経験を振り返る: 高校生活での学びはもちろん、興味を持って取り組んだ趣味、課外活動、ボランティア活動、アルバイト経験など、都市生活に関わるあらゆる経験を具体的に書き出してみましょう。「なぜその活動に興味を持ったのか」「どんな発見や学びがあったか」「そこからどんな課題意識を持つようになったか」といった問いに対する答えを探ることで、あなたの価値観や問題意識が明確になります。例えば、ファッションへの関心から古着のリメイクに取り組んだ経験、地域の活性化イベントに参加した経験、食に関する探求心から始めた料理などが挙げられます。
- 自身の強みと弱みを客観的に見つめ直す: 自己分析を通じて、自分の強み(例:観察力、発想力、共感力、提案力、行動力、コミュニケーション能力など)を見つけ出し、アピールポイントを明確にしましょう。同時に、自分の弱点も認識し、それをどのように克服しようと努力しているかを伝えることも重要です。
- 将来の目標を具体的に思い描く: 都市生活分野でどのようなことに挑戦したいのか、将来どのような役割を担いたいのか、具体的な目標を設定しましょう。「人々の生活を豊かにしたい」という抽象的な目標ではなく、「〇〇の知識を活かして高齢者の住まい方をデザインしたい」「△△の技術を用いて持続可能な食のあり方を提案したい」など、より具体的にすることで、大学側にあなたの熱意と目的意識が強く伝わります。
② 志望する大学・学部を徹底的に研究する
- 大学の理念・アドミッション・ポリシーを深く理解する: 大学のウェブサイトや募集要項を熟読し、その大学がどのような学生を求めているのかを理解しましょう。特に、都市生活学部の教育目標、カリキュラム、研究分野、特色あるプログラム、関連する研究室などを詳細に調べ、自分の興味関心と合致する点を見つけ出すことが不可欠です。
- 学びたい専門分野を明確にする: 都市生活学部は、住居学、被服学、食物学、生活経済学、社会学など、多岐にわたる専門分野を包含している場合があります。自分が特に興味を持っている分野(例:ユニバーサルデザイン、サステナブルファッション、フードシステム、ライフスタイル研究、コミュニティデザインなど)を具体的に特定し、なぜその分野に興味があるのか、どのようなことを深く学びたいのかを明確にしましょう。
- 大学の特色ある環境・リソースを把握する: その大学ならではの研究施設、地域連携プロジェクト、国際交流プログラム、卒業生の進路などを調べ、自分の学びたい環境が整っているかを確認しましょう。これらの情報を志望理由書に盛り込むことで、「この大学でこそ学びたい」という強い気持ちを具体的に示すことができます。
2.構成で魅せる!論理的で情熱的な志望理由書の設計図
自己分析と大学・学部研究に基づき、いよいよ志望理由書を書き始めます。
KOSSUN教育ラボでは、合格する志望理由書の「黄金律」を導き出しました。
下記の基本構成を参考にして読み手にあなたの思いが伝わる、論理的で魅力的な志望理由書を作成しましょう。
【志望理由書の基本的な構成例】
- 志の宣言
- 最初に、「私は、人々の生活をより豊かにするデザインを学びたいという強い思いから、貴学都市生活学部を志望いたします」のように、結論を冒頭で明確に示し、あなたの熱意を印象的に伝えましょう。
- 一貫性の提示
- 具体的なエピソードを交えながら、都市生活に関心を持つようになった原体験や、これまでの学習活動の中で特に印象に残った経験を述べます。例えば、地域の高齢化が進む現状を目の当たりにした経験、ファッションの歴史や文化に触れた経験、食に関する社会問題を知った経験などが挙げられます。
- 志望動機
- なぜその大学の都市生活学部を志望するのか、その理由を具体的に説明します。カリキュラム、研究テーマ、教授陣、研究施設、地域連携プロジェクトなど、大学の具体的な要素に触れながら、自分の学びたいこと、研究したいこととの関連性を明確に述べましょう。「〇〇教授の△△に関する研究に感銘を受け、~について深く学びたい」「貴学の□□プログラムを通して、実践的なスキルを習得したい」といった具体的な記述が効果的です。
- 入学後、どのような分野を深く学びたいのか、どのような研究に取り組みたいのか、具体的な学習計画を示しましょう。また、将来、都市生活分野でどのような目標を達成したいのか、どのような役割を担いたいのかを具体的に語ることで、入学後の意欲と目的意識の高さをアピールできます。「〇〇の知識を習得し、将来は△△のような生活デザイナーとして活躍したい」「貴学で培った〇〇のスキルを活かし、持続可能なライフスタイルの普及に貢献したい」といった記述が考えられます。
- 〆のひと押し
- 最後に、改めてその大学で学びたいという強い熱意と、都市生活分野への貢献意欲を述べ、志望理由書を力強く締めくくりましょう。「貴学の恵まれた環境で学び、人々の生活の質を高めることのできる人材へと成長したいと強く願っております」といった表現が考えられます。
【都市生活学部特有の視点:光を当てるべき要素】
都市生活学部の志望理由書では、上記の基本構成に加えて、以下の要素を意識的に盛り込むことで、より専門性と熱意が伝わる内容にすることができます。
- 日常生活への深い観察眼: 日常生活における課題やニーズに対する鋭い観察力や、そこから生まれる疑問や探求心を示すエピソードを盛り込む。
- 人々の暮らしへの共感力: 多様な人々のライフスタイルや価値観を理解し、共感する力、そして人々の暮らしをより良くしたいという温かい気持ちを示す。
- デザイン思考・提案力: 課題を発見し、解決策を創造的に考え、提案する能力を示す具体的な経験やアイデアを記述する。
- コミュニケーション能力・協調性: 他者と円滑にコミュニケーションを取り、協力しながら目標達成に向けて取り組むことができる能力を示すエピソードを盛り込む。
- 社会の変化への感性: 少子高齢化、グローバル化、情報化など、社会の急速な変化に対する意識や、新しいライフスタイルへの関心を示す。
- 地域社会との関わり: 地域の文化やコミュニティに関心を持ち、地域社会の活性化に貢献したいという意欲を示す。
3.合格への道標!都市生活学部 志望理由書の例文
ここでは、都市生活学部を志望する架空の受験生「桜井美咲さん」の志望理由書の例文をご紹介します。
【例文:桜井美咲さんの志望理由書】
私が貴学都市生活学部を強く志望する理由は、現代社会における多様なライフスタイルを深く理解し、一人ひとりがより快適で充実した生活を送るための環境デザインを学びたいという強い思いがあるからです。
幼い頃から、家族構成や年齢、価値観によって人々の暮らし方が大きく異なることに興味を持ってきました。特に、近所の高齢者の方々が、住み慣れた家での生活に困難を感じている様子を目の当たりにした経験から、「住まい」は単なる生活空間ではなく、その人の尊厳や幸福に深く関わるものであると強く感じるようになりました。高校の課題研究では、「高齢者が安心して暮らせる住環境」をテーマに調査を行い、ユニバーサルデザインの重要性を改めて認識しました。貴学の〇〇教授の「高齢社会における住居と福祉の研究」に関する論文を拝読し、生活者の視点に立った住環境デザインの理念に深く共感いたしました。
貴学都市生活学部では、住居学、福祉学、人間工学など、多様な専門分野を横断的に学ぶことができるカリキュラムが用意されており、私が抱える「人が心地よく暮らすための環境デザイン」という探求心を満たしてくれると確信しています。特に、△△研究室の地域包括ケアシステムに関する研究や、□□プログラムにおける海外の福祉先進国での研修機会は、机上の知識だけでなく、実践的な視点を養う上で非常に魅力的に感じています。
入学後は、〇〇教授の指導の下、高齢者の生活動線を考慮した住空間デザインの研究に積極的に取り組み、誰もが安心して暮らせる住環境の実現に貢献したいと考えています。また、△△研究室の地域連携プロジェクトにも積極的に参加し、地域住民の方々との交流を通して、多様なニーズを把握し、具体的な提案を行いたいと考えています。将来的には、住宅メーカーや福祉施設などで、人々の多様なライフスタイルに寄り添った住環境デザイナーとして活躍し、誰もが自分らしく生きられる社会の実現に貢献したいと考えています。
貴学の充実した教育環境と、熱意あふれる教授陣の下で、都市生活に関する専門知識と実践的なスキルを深く学び、将来の夢を実現したいと強く願っております。
【例文から学ぶポイント】
- 具体的な問題意識と原体験: 高齢者の住環境という具体的な問題意識と、それを抱くに至った原体験を述べることで、志望動機に深みと真実味が増しています。
- 大学・学部との明確な接続: 教授の研究分野や学部独自のプログラムに具体的に言及し、なぜその大学で学びたいのかを明確に示しています。
- 入学後の明確な学習計画: 入学後、どのような研究テーマに取り組みたいのか、どのような活動に参加したいのかなど、具体的な計画を示すことで、目的意識の高さをアピールしています。
- 将来の具体的な目標: 将来、どのような分野で活躍したいのか、具体的な目標を語ることで、将来への強い意欲を示しています。
- 学びへの意欲と適性: 関連する専門分野への関心や、研究内容への理解を示すことで、学部への適性と学習意欲を示唆しています。
最終チェック!合格へのラストスパート
志望理由書を提出する前に、以下の項目を必ず確認し、万全の状態で提出に臨みましょう。
- 誤字脱字・文法ミスはないか: 丁寧に読み返し、誤字脱字や文法ミスがないかを確認しましょう。第三者に読んでもらい、客観的な意見をもらうことも有効です。
- 文字数制限は守られているか: 大学が指定する文字数制限を必ず守りましょう。超過や不足がないように注意が必要です。
- 体裁は整っているか: 段落分けや改行が適切に行われ、読みやすい体裁になっているか確認しましょう。
- 表現は具体的か: 抽象的な表現は避け、具体的なエピソードや事実に基づいて記述するように心がけましょう。
- オリジナリティはあるか: 他の人の例文を参考にするのは良いですが、自分の言葉で、自分の経験や考えを正直に表現することが最も重要です。
- 大学のアドミッション・ポリシーとの整合性: 大学が求める学生像(アドミッション・ポリシー)を再度確認し、自分の強みや目標がそれに合致しているかを意識しましょう。
- 熱意と意欲は伝わっているか: 読み手があなたの都市生活学部への情熱と、将来への強い意欲を感じられるように、心を込めて書きましょう。
KOSSUN教育ラボの活用
KOSSUN教育ラボは、小論文対策講座や個別指導、面接対策など、総合型選抜に特化した様々なサポートを行っています。
専門の講師があなたの個性や強みを引き出し、合格に向けて徹底的に指導します。
KOSSUN教育ラボのサポート体制
- 小論文対策講座: 基礎知識の習得から応用力養成まで、段階的に小論文の書き方を学ぶことができます。
- 個別指導: 自分の課題に合わせて、講師にマンツーマンで指導を受けることができます。
- 添削指導: 実際に書いた小論文を講師に添削してもらい、改善点を見つけることができます。
- 面接対策: 面接で聞かれる可能性のある質問を想定し、練習することができます。
- 出願書類添削: 志望理由書や自己PR文など、出願に必要な書類の添削を受けることができます。
- 情報提供: 総合型選抜に関する最新情報や大学の情報を手に入れることができます。
KOSSUN教育ラボからのメッセージ
総合型選抜は、皆さんの個性と可能性を大学に直接伝えることができる貴重な機会です。
今回の記事が、皆さんが自身の思いを整理し、魅力的な志望理由書を作成するための一助となれば幸いです。
KOSSUN教育ラボでは、総合型選抜・学校推薦型選抜(AO入試・推薦入試)に特化した対策を行っています。
受験でお困りの方は、お気軽に無料個別相談会にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
東京大学、慶應義塾大学のダブル合格者を輩出!
実力と人間性を兼備した指名の絶えない人気講師。
【略歴】学士(文学)お茶の水女子大学
群馬県出身。大学卒業後、私立高校に入職。その間、進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など高校の教育現場に押し寄せる変化にいち早く対応。
東京大学、慶應義塾大学SFCのダブル合格者を輩出するなど、最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取るほどの人気講師となっている。
趣味特技は、散歩、読書。